財務会計・統計
財務会計
計数感覚養成〜経営ゲームで決算書を理解する(平野 茂実)研修プログラム
1. 財務会計の基本
決算書(財務3表)とは何か?一体何の役に立っているのか?その実体を解き明かします。売上高、原価、コスト、利益といった仕事で使う「唯一の共通語」である会計用語を使って、会社が利益を生み出すまでのプロセスを理解します。
<内容>
- 決算書を読み、ざっくりと仕組みを把握する
- 損益計算書を読み、電卓を使って利益額などの数値を計算してみる
- 貸借対照表を読み、資産と負債、純資産の具体的な内訳を知る
- 自社の決算書または競合他社、取引先の実際の決算書を読む
- EDINETや企業のIRのページから有価証券報告書の入手方法を知る
2. 経営ゲーム(1)
4~5人で1グループを作り「会社」を設立します。普段の業務とは異なる役割を分担し、「社長」を決めます。銀行(講師)から資金を借入れます。こうした一連の流れを1つ1つ理解していくことで会社の仕組みが理解できるようになります。
<内容>
- 社長と各業務分担の決定
- 顧客が購入してくれる製品とはどのようなものかを考える。
- 必要となる資金を借り入れる
- 設備投資を行う
- 顧客の要求する品質、価格、納期を確認する
3. 経営ゲーム(2)
顧客(講師)のニーズを聞き出し、それに適合する製品を開発します。研究開発(試作)を行い、要求品質を満たす試作品が完成したら量産に入ります。材料を仕入れ、加工し、必要な台数を製造します。この過程で原価の3要素(労務費、材料費、経費)とは何か、設備投資と減価償却費はどのように決まるかなどが、製品(紙飛行機)を作りながら理解できます。
<内容>
- 研究開発を行う(研究開発の意味、企業内での会計処理を学ぶ)
- 試作機を作って飛ばす。よく飛ぶ製品を作るために試行錯誤を行う
- 製品の量産を行う(Q・品質、C・コスト、D・納期とは何かを学ぶ)
- 完成品を納品する
4. 経営ゲーム(3)
製品が納入出来たら受入検査を行います。収められた複数台の製品から1つを抜き取り、実地飛行検査を行います。ここでは品質(性能)とコストの関係を理解します。大きな飛行機は安定して飛びますが、材料費が嵩んで利益が少なくなります。小さくてよく飛ぶ飛行機(品質が良くコストが安い)は研究開発の成果次第であり企業における研究開発の位置づけが分かります。
<内容>
- グループの中から1名が検査飛行を行う
- 検査では顧客が要求する飛行距離(5m)をクリアするかどうかで合否が決まる
- 合格した場合、顧客はただちに全機を購入する
- 失敗した場合は再検査料を払って再度チャレンジする
5. 決算
経営ゲーム(2)、(3)および決算を、2期(時間があれば3期)行います。
製品が売れたら決算書の作成に入ります。グループメンバー全員で電卓を使って計算します。この過程で数字が合わない(貸借対照表がバランスしない)ことがほぼ起こります。なぜ合わないかを全員で調べる過程で財務3表のつながりが確実に理解できます。
<内容>
- 実地棚卸を行う
- キャッシュフロー計算書(直接法)を記入する
- 損益計算書を作る
- 貸借対照表を作る
- 貸借が一致(バランス)すれば決算は終了
- 各グループによる利益額の発表、順位付けを行う
お客様が実現したいことに寄り添ったご提案をいたします。
時間や内容、対象者などご希望をお聞かせいただき、カスタマイズいたします。